「食べるだけ」の社会貢献。食品ロス削減に取り組むKuradashiのアンバサダー・オフィスツアーに行ってきました

「食べるだけ」の社会貢献。食品ロス削減に取り組むKuradashiのアンバサダー・オフィスツアーに行ってきました

社会課題解決に貢献するには? そう言われても難しそう……。そう思う人も多いはず。でも安心してください。食べるだけで「食品ロス問題」解決に貢献する方法があるんです。

2022/11/6

少し更新の間があいてしまいました。 本業をしながらの運営になりますので、ご理解いただけますと幸いです。
さて、これまたちょっと前の話になりますが、去る9月18日、毎日のお買い物が社会や地球をよくするためのサービスを提供する「Kuradashi」のオフィスツアーに参加してきました。 実は私、Kuradashiさんのアンバサダーも務めさせていただいておりまして、そのご縁でツアーにご招待いただいたのです。
「Kuradashi」さんの提供している、毎日のお買い物が社会や地球をよくするためのサービスとは、フードロス問題と深いかかわりがあります。 食品ロスとは、まだ食べることができるのに廃棄されている食べ物のこと。日本国内では2022年年6月農林水産省発表の資料によると、2020年度の廃棄物処理法における食品廃棄物は【事業系】:275万トン【家庭系】:247万トンにもなると算出されています。これを日本国民一人あたりに換算すれば1日113g、年間41㎏にもなるのです。 その一方で世界を見れば日々食べるものに困っている人たちがいる国は多く存在します。 世界の人口の約9人に1人は飢餓に苦しんでいるのが現状で、そういった人々への食糧援助量は、年間約390万トン。その約1.5倍近くの量が、日本で廃棄されていることになるのです。ます。また日本国内でも「子ども食堂」などのように十分に食べることができていない貧困世帯が多数あることを考えると、「食の不均衡」が起きているといえるでしょう。 そして大量の食品を廃棄するために大量の資源が使われ、莫大なコストがかかります。さらに、焼却や埋め立てでの廃棄は環境汚染にもつながる。 地球のためにも、そして地球上に生きる人間のみならず、すべての生き物にとっても食品ロスが大きな課題だということがわかるのではないでしょうか。
ここで大きな問題になるのが、「まだ食べられる」という点。 世界的に見ても日本の消費者は、食品のみならず、さまざまな商品ににおいてかなり厳しく品質を求める傾向があります。新しいものがいい。新鮮なものがいい。美食傾向などなどがその例に挙げられると思います。例えば、スーパーやコンビニで一番手前にある商品ではなく、なるべく奥の方にあるものを買おうとしたりしていませんか? 外食手食べきれるかわからない量の注文をしたり、使いきれるかちょっと心配な食材まで買ったりしていしまい、結局捨てることになってしまったなんて経験はありませんか? そんな消費者のニーズにこたえるため、日本国内にはさまざまなルールがあるのをご存じでしょうか?その一つに「3分の1ルール」といわれるものがあります。これは缶詰やお菓子、飲み物といった食品には「おいしく食べられる目安の期間」として賞味期限が設定されていますが、賞味期限が残り3分の1となる前に、卸業者が小売店に納品しなければならないとい、というものです。つまり、賞味期限の3分の1が迫った商品は店頭から撤去され、返品されてしまいます。するとどうなるでしょう。一般的な小売店には商品を置いてもらえず、売れなくなってしまうため、メーカーはこれらの商品を廃棄するという事態が起きるのです。 まだ賞味期限まで時間がある。しかも賞味期限とは「あくまでもおいしく食べるため」に設けられたもの。健康を害するものではないのです。にもかかわらず、廃棄されているという現状があります。
そのほかにも、規格外の商品や流通の過程でパッケージに傷がついたり、つぶれたりしたものは見栄えが悪く売れないからといって廃棄されたり、商品デザイン変更によって従来品は売られず、捨てられたりるといったことも起きています。味はまったく問題ないのに……。
こうしたことを総合的に考えてみると、食品ロスは私たちにとって一番身近な社会課題だとわかっていただけるのではないでしょうか。 でもそれは、少し視点を変えてみれば、解決に最も貢献しやすい社会課題だともいえます。コンビニやスーパーでの買い物の仕方を少し変えてみる。外食の際に、ちゃんと食べられる量だけを注文する。そんな小さなことでも、みんなが取り組めばその結果の総量は大きなものになります。
そして、ほかにも簡単にできることがあります。それは前述した3分の1ルールに抵触した商品や、規格外、デザイン変更、パッケージの損傷などで返品されてしまったものを普段の食事に積極的に取り入れること。 最近では、そういった商品を通常よりも低価格で安く販売するスーパーなども出てきましたが、居住地の近隣にない方も多いでしょう。そんな人はインターネットでまだ食べられるのに廃棄の危機に瀕している食品を購入できるサービスを利用すれば、お得に、しかも買うだけで社会課題解決に貢献ができます。さまざまある、買うだけで食品ロス削減になるショッピングサービスが私がアンバサダーを務めている「Kuradashi」です。
スイーツから肉、魚、フルーツ、調味料、お米、仕事で忙しい時にありがたいレトルト食品、お酒に、産地直送の食べ物、美容系グッズ……。 Kuradashiのサイトにはさまざまな商品が並んでいます。それらの多くが品質も味もまったく問題ないのに、廃棄の危機にあるもの。それらが時には50~70%オフで購入することができて、家計に優しく、おいしく食べて、地球環境に優しい生活を送ることができるなんて、一石二鳥どころではなく、メリットばかりです。 ただ、商品1個当たりの個数、量が多いので、筆者のように単身世帯は購入する商品選びを工夫しないと、食品ロスをなくすために利用したはずが逆にロスを生んでしまうことになりかねません。自分のライフスタイルに合った商品選びをする消費者の知恵を使って、買い物をするよう注意してください。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ Kuradashiオフィスツアーでは、Kuradashiの取り組みの説明のほかに、クイズ大会や実際に販売されている商品をスタッフの皆さんが調理してくださって、参加者みんなでランチをするなどのイベントも行われました。 「興味はあったけれど、これまで買ったことがなかったものを食べてみて、次は買ってみようと思った」「こんなにおいしい商品が廃棄されちゃうなんて」「こんなものまで売っているなんて知らなかった!ほかのサイトや実店舗で買うよりお得なら、今度からはKuradashiで購入しよう」など様々な声が聞こえました。
社会課題解決に役に立ちたい。でもどうしたらいいかわからない。 そんな風に考えている人もいらっしゃると思いますが、「社会課題解決なんて自分には関係ない」「今の自分の生活だけで大変で、地球やほかの人のために何かをする余裕はない」と感じている人の方が多いのではないかというのが、実際の私の肌感覚です。 でも「Kuradashi」のようなサービスを利用することは、「安くてお得」「家計の負担が減る」などのメリット先行で、結果、社会課題を認知することにつなかります。それをきっかけに他の社会課題を知るきっかけにもなるでしょう。
実際、Kuradashiスタッフの方に聞いたところによると、社会の役に立ちたいというよりも、お得に買い物ができることに惹かれてサービスを利用している人が多いとのことでした。もしかしたら、Kuradashi利用者の中には、自分の行動が社会課題解決につながっているなんて知らずにいる人もいるかもしれません。それでも、私はいいと思います。 食品ロスだけではなく、社会課題解決につながるサービスを提供する企業が増えていき、生活者が知らないうちに地球や人に役立てる社会になります。 そして、それが積み重なって、生活者の意識が変わり、消費行動やライフスタイルの変容をもたらすでしょう。 それに応えるように、企業が提供するサービスがさらに向上し、生活者が変わる……。 こんな好循環が生まれてこそ初めて、本当の意味でのサステナビリティが実現し、SDGsがさらに深いものへと発展していくのではないでしょうか。
影響力を持つ一部の人や企業が社会を動かしているように錯覚しがちですが、本当に社会を動かすには一部の人や大企業だけではできません。生活者と企業、両者が互いにきっかけを創りあい、その意識(理念)や活動を高めていくことで、初めて正しい方向に世界は変わっていく。
身近な「食」の社会課題に取り組む企業訪問をしてみて、そんなことを改めて考えさせられました。 (筆者 榊原すずみ)

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